消灯時間です

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今日のアドリブ 気ままに書きます

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「完訳 千一夜物語(一)」岩波文庫

昔一度、全巻制覇目指して読み始めてみたことがあったのだが、全巻どころか一巻も読み切れないうちに挫折した。思い返せば本などゆっくり読んでいられないような日々の中での無謀な試みだった。あの頃に比べると時間的にも気持ち的にも少し余裕ができた今ならもしかしたらいけるかもしれないと思い、もう一度トライしてみることにした。
さて、今度はどこの訳本で読もう。前回はちくま文庫だったので、今回もそのままちくまでいこうかとも思ったのだが、おそらく実家の本棚に今も眠ってるはずの第一巻はこのコロナ禍ではなかなか気安く取りにも帰れないし、かといってもういちど同じ本を買うのもなんだか気が進まなかったので、今回は岩波文庫で読んでみることにした。特有の硬派な文体になじめるか少し気がかりだったが、字が小さいことをのぞけば意外と読みやすかった。

妻をめとっては一晩で殺すを繰り返すクレイジーな王さま相手に聡明果敢な女性が挑む、まさに命がけの壮大なピロートーク
イスラムの戒律なんてどこ吹く風。登場する人物はみな二言目には「アッラーアッラー」言いながらこぞって贅と享楽の限りを尽くしまくる。これもすべてアッラーの思し召し?厳しいんだかそうでないんだかつくづく摩訶不思議な宗教だと思うが、傍から見ている分には興味深い。
まるめろにザクロ、麝香入りひき肉詰めのお菓子に薔薇のシャーベットなど、めくるめくエキゾチックで豪奢な食べ物の描写が、花より団子、色気より食い気の私を魅了する( ̄▽ ̄)

一巻は二十四夜まで。
空いている時間にちょこちょこ読みながら5日程度で読み終わった。
二度目のアラビアンナイトはまだ始まったばかり。
ちょっとずつ巻を買い足しながら、気長に読んでいくことにする。