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名作をちびちび読むシリーズ 「罪と罰」⑦

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photo: WokandapixPixabay

読書感想文の課題に悩める世の少年少女たちにおくります(うそ)
前回からずいぶん間をあけてしまいました。反省しております・・・(これはほんと)

 

第三部 (6)あらすじ

 

第3部 ⑥

ポルフィーリイの家を出たラスコーリニコフとラズミーヒンは、ドゥーニャと母が待つ宿へと向かいます。道々二人は、ポルフィーリイの部屋での出来事を振り返ります。(このとき二人の間で何が話されたかは具体的に語られませんが、前後の脈絡から二人は、ラスコーリニコフが今や事件の最重要容疑者となっていることについて、初めて大っぴらに語り合ったと思われます)ポルフィーリイの言動にひどく過敏になっている様子のラスコーリニコフに対してラズミーヒンは「疑心暗鬼になりすぎだ」「気にするな」と励まし、確たる証拠もなく友に疑いの目を向けるポルフィーリイや警察署の連中に憤慨する様子を見せます。

やがて二人は宿の前まで来ますが、とつぜんラスコーリニコフが、ラズミーヒンをその場に残し一人自宅に帰ってしまいます。犯罪の証拠になるものがまだ残っているかもしれないと急に不安になったのです。自宅に戻ったラスコーリニコフは盗品の隠し場所にしていた壁の穴の中を隈なくあらため、何も落ち度がないことを確かめるとほっとして再び建物の外に出ます。そのとき彼は庭番が自分に向かって指を差していることに気づきます。庭番の傍らには見知らぬ男がいました。用向きを尋ねるべくラスコーリニコフには庭番のもとへ向かっていきますが、近づいていったとたん男は何も言わずその場から立ち去ってしまいます。庭番によると、男は名指しでラスコーリニコフを訪ねてきたということでした。ラスコーリニコフはすぐに男の後を追い、つかまえて誰なのか尋ねます。すると男はラスコーリニコフに向かって「人殺し!」と言い、再び彼の前から立ち去っていきました。ラスコーリニコフは動揺のあまりその場に立ち尽くしてしまいます。

放心状態で自宅に戻ったラスコーリニコフは、そのままソファに倒れ込みしばしの間動けなくなります。途中ラズミーヒンが様子を見にやってきたことに気づきますが、とっさに眠ったふりをしてやり過ごします。ラズミーヒンも無理には起こそうとせずそっと部屋を出ていきました。部屋で一人横たわるラスコーリニコフはふいに襲ってきた罪の意識と、それを否定しようとする別な自我との葛藤に苦しみ、再び気を失ってしまいます。そしてそのまま眠り込んでしまった彼は、老婆のアパートに行く夢を見ます。夢の中でラスコーリニコフは再び老婆を手にかけます。しかし老婆は彼に何度斧で殴られようとも死なずにただただ笑っているのでした。

やがて悪夢から目覚めたラスコーリニコフは、部屋の中に見知らぬ男がいることに気づきます。男は自分のことをスヴィトリガイロフだと名乗りました。

第三部 (6)ひとくち感想

短いながらもなかなか手ごわい章でした。特に冒頭のラスコーリニコフとラズミーヒンの会話の部分。こそあど言葉が多くて、あのことこのこととはいったい何なのか一読しただけではさっぱりわからず大変です。それにしても「人殺し!」と言い放った謎の男はいったい何者だったのでしょう・・・?ゾクゾクしながら、ついに後半部へと続きます・・・。

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