消灯時間です

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今日のアドリブ 気ままに書きます

ほぼ東海道を歩く旅⑧【箱根湯本~芦ノ湖】

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予想外に早い梅雨明けを迎え、今年もきらめくような夏がやってくると一瞬錯覚した7月某日。いよいよ箱根歩きに挑戦することになった。今回はめずらしく数日前に決行の予告をしてくれた夫。心の準備は万端です。ただ靴がちょっと心配・・・。

 
旅人:俺様(夫)
同行&記録係:私

 

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1泊2日の旅程で箱根湯本~三島間を歩くなどいろいろ考えたが、結局、日帰りで芦ノ湖まで歩くことになった。今回は車で箱根に向かったので、箱根湯本駅付近に車を置いて歩き、無事芦ノ湖にたどり着いた暁には、路線バスでふもとまで戻ってくるという計画です。というわけで10時45分、箱根湯本の商店街付近を出発。車の駐車場所の関係で、しばらく東海道ではない場所を歩きます。
暑い、それにしても暑い・・・。気温は早くも30℃越え、着替えを詰めたリュックを背負い帽子に日焼け止めと完全防備の私に対し、相変わらずちょっとそこのコンビニまでみたいなラフなスタイルの俺様。さすが新婚旅行も手ぶらで行った男である。必要なものはすべておしりの四次元ポケットにおさまっているらしい。

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途中、強烈な夫婦喧嘩を展開する家族旅行中らしきファミリーに遭遇し、「夏休みだねぇ…」と妙なところで改めて夏の訪れを実感する俺様と私。しばし水辺の旅館街を歩く。ジリジリと陽射しが照りつけるけれど、気持ちがいい。

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出発地点から20分ぐらい歩いたところで、ようやく旧東海道(県道732号線)に合流。
このまましばらく車道を歩く。歩道がないので緊張するが、車の往来が意外と少ないので、歩きづらさはそれほど感じなかった。ただ、たまにくる車が気持ちよさげにけっこうとばしてくるので、用心にこしたことはないという感じである。

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なんの変哲もない山道だが、突然現れる横浜・中華街の関帝廟のような超ビビッドなお寺さん(神社?)に目を奪われたり、途中で通過する小さな集落(須雲川集落)にほっこりしているうちに、午前11時30分、森の中へと続く自然道(須雲川自然探勝歩道)の入口前に出た。東海道からはそれることになるようだが、無類のネイチャー好きの俺様たっての希望で、以降は森の道を進むことに。ちなみにこの自然道の入口手前にはこぎれいなトイレが設置されている。万全を期してハイキングにのぞめるようになってます。

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自然道に入ると、ふるさとの森に帰ってきたかのごとく緑の中を自在に突き進む俺様。
橋を渡り

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丸太の飛び石を越え

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そして、あぶないおじさんと化す。あまりの暑さに耐えかねたらしい。
男という生き物がつくづくうらやましい瞬間でもある。

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少々こころもとない丸太橋(意外と怖い)が続くポイントも、軽い足取りでなんなく通過していく俺様。まるで森の住人のごとく山の中を自由自在に動き回る姿にたまらず「〇〇さーん、戦争は終わりましたー」と声をかけてみたら、きょとんとした顔して振り向いた。つい夫で遊んでしまった。

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ちなみにこの丸太橋が続くポイントは小さな滝がある(須雲川の堰堤だそうです)開けた水辺になっていて、ひとときの清涼が味わえる。この辺りは水力発電所なんだそうです。

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さて、須雲川を渡り切ったところでいったん県道に出るかたちになったが、またすぐに自然道の入口が現れた。そしていよいよ、江戸時代の石畳が満を持しての登場である。

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なかなか風情がある。脱藩浪士になった気分だわ。ただ、ゴツゴツしているのでちょっと歩きにくい。

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程なくして石畳の道が終わり再び車道に出たが、道路を横断したところにすぐにまた山の中へ入る道が現れる。基本、この繰り返しである。そしてここからは旧街道になるようだ。

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あぶないおじさんリターンズ。
さっきの石畳ではあまり感じなかったが、旧街道に入ったとたん苔むした石畳が続くようになり、とにかくつるつる滑っておそろしい。転ばないように一歩一歩慎重に歩く。

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しかも勾配のきつい坂が延々と続く。大澤坂という坂らしい。暑さと、転ばないようにという緊張と、坂道を登る疲労のトリプルパンチで一気に体力が奪われていく。今回のルートの中でも指折りの難所といえましょう。

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緊張の大澤坂を登り切ると、そこは畑宿の町だった。正午、畑宿本陣前を通過。

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くねくね道に軽くめまい。あとまだ半分あるわね。

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寄木細工のお店の前でひと休み。本日2本目のスポーツドリンクで水分を補給する。

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10分ほど休憩して再び道へ。しかし、さっきの寄木細工のお店の奥に旧街道らしき道があったのに、なぜかそっちには向かわず反対側の車道を歩きだした俺様。

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が、ほどなく現れた旧街道の道へ入っていったので、再びつるつるの石畳を必死の思いでついていくも、なんと街道を抜けた先はさっき休憩をとった寄木細工の店の前だった。いやーん。間違えたのかよ。どうりでなんでここだけ下り坂なんだろうと思ったんだよ。
というわけで、再びもと来た道を引き返し・・・

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なんとか軌道修正して、12時30分、いよいよくねくねの「七曲り」に出た。
ここからがほんときつかったっす。

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あいかわらず、つるつる滑りまくる石畳(しかも私は石畳の間に足をはさんでしまい、しばらく抜けなくなってあせる)

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サルでも滑るらしい坂

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たたみかけるように現れる急階段・・・と、とうとう乳酸との戦いに屈した私は、ついにここで足がとまってしまいました。やはり階段がいちばん堪えます。

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休み休み歩を進めて13時10分すぎ、ついに待望の甘酒茶屋さんへ到着。
砂漠の中でオアシスにたどりついたような気持ちだった。

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控えめな照明といい、メニューのラインナップといい、その味加減といい、歩き疲れた旅人にとっては何から何までかゆいところに手が届くかんじのお店である。さすが何百年もの間、長旅に疲れた旅人を癒し続けてきたお店でいらっしゃる。甘酒が名物のようだが、私はなんだかどうしてもバチっと苦みの効いたものが欲しくて、冷たいお抹茶と、それから黒ごまきなこもちを一皿、俺様と分け合っていただいた。あと、ポットに入った温かい薬草茶がテーブルごとに置かれていて自由に飲めるようになっている。このお茶がまた良い。一気に疲れがとれていく感じだ。

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さて、疲労もすっかり回復。人のからだがいかに食べものでできているかということを身をもって実感したところで、13時45分、再び道へと戻る。
芦ノ湖までもうひとふんばりです。がんばる。

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13時50分、再び旧街道の入口。この先にはしばらく道幅の広い石畳の道が続いていた。
(一番上の画像の場所がそうです)ちょっとだけ旧街道の雰囲気が味わいたい人はこの道を歩くのが良いかも。

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それにしてもここに至るまで、同じメーカーのウォーキングシューズを履いているにもかかわらず、石畳に足をとられる様子など微塵も見せなかった俺様。すべる、あげくはさまる、のどんくさい私とはえらい違いである。「俺と同じところをついてきて!そうすれば滑らないから」と言うが、ぽんぽんぽんぽん飛ぶように石畳の道を進んでいくのであまりの速さについていけない。アンタは少年ケニヤかいな。まあ少年という年でもないからおっさんケニヤだな。

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そうこうしているうちに石畳の道が終わった。ここまで来れば芦ノ湖はもうすぐ先。
こちらはケンベルさんとバーニーさんという、箱根の美しさを世界に紹介した海外の方々を称えた記念碑らしいです。

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そして14時25分。ついに芦ノ湖に到着。ぴーかんのお天気だったのになぜか湖の周辺だけは曇っていて、残念ながら富士山は見えなかった。土産物屋をひやかしたりしながら30分ほど休憩して、箱根神社入口のバス停から箱根登山バスで箱根湯本へ戻りました。お疲れさまでした。

ハードな道のりだったが充実感と達成感があった。緑の中でマイナスイオンをいっぱい浴びたせいか、不思議と疲れが後を引かず、かえって体が爽快だった。山歩きに魅せられる人の気持ちが少しわかりました。

さて、当初「沼津まで行きたい」とはりきっていた俺様だったが、どうやら心変わりがあったようで、我々のほぼ東海道を歩く旅も今回が最終回となりそうだ。心はもうどこかまた別な場所へ飛んでいるらしい。思いおこせば今年2月から歩きはじめ、計8回で約106キロに渡る徒歩旅となりました。よく考えたら箱根駅伝はこの距離を5時間半とかで駆け抜けていくわけだからやっぱり超人的なスポーツだね。良い体験になりました。

【今回の旅のメモ】
〇ルート:箱根湯本(神奈川)~芦ノ湖(神奈川)
〇実施日:2018年7月初旬(天気:晴 気温31℃)
〇歩行距離:約10キロ 
〇所用時間:約3時間40分(休憩含む)
〇HP消耗度:★★★★★(初めて自分で自分をほめたいと思います by 有森裕子です級)
〇使ったお金:3,000円/人ぐらい(飲食代+交通費+その他)

〇感じたこと:さすが天下の険というだけあってハードな道のりになりますが、緑の中を歩くのは気分が良かったです。最大の敵はなんといっても滑る石畳。普通のウォーキングシューズでも歩けないことはないですが、防滑仕様のシューズがあると心強いでしょう。

〇きょうの教訓:「トレッキングシューズ買っとこ」