消灯時間です

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今日のアドリブ 気ままに書きます

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ほぼ東海道を歩く旅⑥【大磯~小田原】

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3月某日の朝。空はあいにくの曇り模様。夕方からは雨になるらしい。
休日を迎えた夫も、この日は朝寝坊のようでなかなか起きてこない。
ということは、今日は歩きはないのねと、最近魅力再発見ではまっている、しばたはつみさんのベストアルバムを聴きながら、のんびり朝のコーヒーなんか楽しんでいると・・・
「さっ、あと30分で出かけるゾ♪」と、さっそうとリビングに現れる夫。
「・・・・・・・・」
スピーカーの中のはつみ様は「男の心が今はわかる」(※1)と歌っている。私は今日も夫の心が読めず、またしても奇襲に遭い、あわてふためくのであった・・・。
(※1)歌詞一部参照:「しばたはつみ『濡れた情熱』(1975)作詞:橋本淳/作曲:三木たかし」より 

旅人:俺様(夫)
同行&記録係:私

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というわけで、この日はすっかり遅いスタートに。
電車で大磯駅に着いた頃にはすでに正午だった。とにかく行けるところまで行ってみようという俺様。さっそく駅前を出発する。右手奥に見える洋館は、大正時代にとある貿易商の別荘として建てられた日本最古のツーバイフォー住宅とのこと。現在はレストランになっている(大磯迎賓館)。国の有形文化財だそうです。

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洋風な建物があるかと思えば、国道1号東海道)に入って少し歩いたところに、ちょっぴり気になる旧街道っぽい純和風な建物が登場。
と思ったらやはり昔の本陣跡だったのでした。お蕎麦屋さんとして活躍していたらしいが、残念ながら数年前に閉業してしまったとのこと。

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さらに東海道を進むと、お次はがっつり人目を引く古民家が。「鴫立庵」という300年続く俳諧道場らしい。庭先だけをちょっぴりのぞかせていただく。

小さい町だけれど、歩いてみると意外におもしろい。さすが「政界の奥座敷」と言われた町なだけのことはある。調べてみたら、大磯町の公式HPがマップとして公開しているものだけでも、かなりの数の文化人の別荘跡があった。(地図こちら→旧大磯別荘群地図
エリザベス・サンダーホームの沢田美喜さんの隠れキリシタンの遺物コレクションが見られる記念館もあるそうだし、とても短い時間ではいろいろ見て回れそうにない。またの機会にゆっくり訪ねてみたい。

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大磯の東海道松並木。わずか数百メートルの短い区間だが、瀟洒な低層階のマンションが建っていたり、なんとなく高級住宅街っぽい雰囲気がある。左の堅牢な壁の向こう側にもおそらく明治の偉人たちが所有した歴史的建造物がいくつかあると思われる。残念ながら現在は大半が非公開のようなのだが、今後、この松並木付近の旧邸群を観光の呼び物として整備する計画があるらしい。大磯はこれからが楽しみかもしれない。

www.kanaloco.jp

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道すがらに松の大きな切り株。樹齢200年超えの老木だったらしいが、マツクイムシの被害により、平成6年に切り倒されたとのこと。

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松並木を過ぎるとしばらくは地味な道のりが続く。途中に何やら物騒なネーミングの川。

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こちらは9年前の焼失を乗り越え、昨年再建されたばかりの吉田茂邸の入口。
立ち寄ってみたかったのだけど、あいにくこの日は休館日だった。残念。

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 東海道の徒歩旅もついに70キロを超えた。意外と歩こうと思えば歩けるものだ。

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午後1時すぎ、お隣の二宮町へ。

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二宮まで来て、ようやく遠くにちょっぴりだけ海が見えた。

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二宮に入ってからひたすら単調な道のりが続き少々退屈していたが、突如、旧東海道の道標が登場したので、旧道に入ってみる。

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こちらが旧道。途中、本陣跡などもあったが、いたって普通の住宅街であった。道はほんの数百メートルで終わり、再び国道1号に合流する。

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途中、小田原に入ったかと思ったとたんすぐまた二宮に戻る、境界のエアポケットのようなエリアを経て、午後1時50分、いよいよ本格的に小田原市に入った。まさかここまで歩いてくることになろうとは。

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小田原に入ってようやく待望の海沿いの道が登場。左側に相模湾が広がる。やっぱり海が見えると気持ちがいい。それにしてもお腹が減った。昼食をとろうにも行けども行けども適当な飲食店が見当たらない。あっても定休日だとか、時間的に準備中だったりとツイてない。大磯であらかじめリサーチしておいた店があったのだが、そのときはさして空腹ではなかったので思わずスルーしてしまったことを今さらながら後悔する俺様と私。ひさびさにお腹と背中がくっつきそうな気分を味わう。

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午後3時。国府津駅を過ぎたあたりで、ようやくランチにありつく。野菜たっぷりのしゃぶしゃぶで空腹を満たす。これが大正解。がっつり食べてもお腹にもたれない。ウォーキングにはもってこいのメニューです。ここまで耐えたかいがあった。

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帰り際、俺様がめずらしくケタケタと少年のように笑っているので、その視線の先を見ると、お店の玄関先で、哀れ靴の中で待たされるブロンドの美女。両手を広げ、何かを訴えかけているかのようである。でもごめんなさいね。先を急ぐの。

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遅い昼食を終え、道に戻った頃にはすでに午後の4時になっていた。夕方から崩れるらしいお天気も今のところはなんとかもってくれている。一雨来ないうちにどんどん進まねば。

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 バスは一日一度来る。まじかいな。

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広重の浮世絵にも描かれている酒匂川をわたる。遥か向こうに箱根の山々が連なる。
絵とおんなじだ。

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酒匂橋からの眺め。この橋もなかなか歩いていて気持ちがいい橋である。

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午後4時半すぎ、ようやく小田原の中心街付近に到着。目の前には箱根の山々が手ぐすねひいて待っているかのようにそびえ立つ。
いよいよ雨雲らしき雲もどんよりたちこめてきたので、この日は小田原で旅を終えることにした。

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小田原市民会館前で東海道を離脱し、駅方面へ。途中にめっさしぶいお店。明治創業の老舗料理店なのだそうです。いつかのれんをくぐりに来ることを誓い、この日の旅は終了。お疲れさまでした。

次回はいよいよ箱根越えか?!ヘビのとぐろのごとき箱根の峠の道を地図で見てしまい、すでに今から顔にタテ線のちびまる子ちゃん状態の私。実施日は今のところ未定である。

【今回の旅のメモ】
〇ルート:大磯(神奈川)~小田原(神奈川)
〇実施日:2018年3月下旬(天気:晴 気温17℃)
〇歩行距離:約17.6キロ
〇所用時間:約5時間(休憩含む)
〇HP消耗度:★★☆☆☆(意外と疲れてません級)
〇使ったお金:3,000円/人ぐらい(昼食代+交通費+その他)

〇感じたこと:距離はわりとありますが、ひたすら真っすぐで歩きやすい道が続きます。見どころは大磯の町と小田原に入ってまもなく左側に広がる相模湾の眺め。気をつけたいのは食事のタイミング。数少ない食事処、チャンスは逃さずつかみたいものです。

〇きょうの教訓:「月曜はダメよ」