横浜プチさんぽ【春の大岡川を歩く】

さて今年も桜の季節到来ということで、この日は夫の休日に合わせ、神奈川県は横浜のお花見スポット、大岡川のほとりを散歩することに。横浜の中心地である中区・関内エリアをスタートし、お隣、南区の弘明寺をめざして歩きます。

実施時期：４月上旬
天気：晴れ　

桜が咲いたというのにこの日は寒の戻りで朝の気温は10度ちょっと。陽射しは春だが、風が冷たい。
まずは関内駅で電車を降り、伊勢佐木町界隈を経由して、大岡川方面へと向かう。ここは吉田町本通り。メジャーな駅でいうとJR桜木町駅とJR関内駅のちょうど真ん中あたりに位置するエリア。ほんの数百メートルの静かな通りだが、小粋な店が立ち並び、どこかほんのり異国の街角に迷い込んだような風情がある。バーなどの飲食店が多いので夜はまた違った顔を見せる通りらしい。

吉田町を抜けるともうすぐそこが大岡川。対岸に横浜一の飲み屋街・野毛にある「都橋商店街（通称：ハーモニカ横丁）」が見える。「商店街」といっても「建物」。川に沿って弓なりに建てられた長屋風のビルに、無数の小さな飲み屋がびっしりと並んでいる。ちょっと他では類を見ないような不思議な建物だ。異様に長いと思ったらビルの長さは約100ｍもあるんだとか。実際目にするとちょっとした城塞のようでなかなか圧巻の眺めがある。
さてとハーモニカ横丁もおがんだところで、いよいよお花見散歩のスタートです。

が、ちょっと待って！川ぞいの道を歩きはじめたとたん、どこからともなく鼻をつんざくような異臭がしてきた。「うわ、くっさ！」と思わず顔をしかめる夫。
おそるおそる足元の方に目をやると、歩道の植え込みのあたりに悪魔的スメルを放つ笑撃の落とし物が！
このあたりは横浜のデンジャラスゾーンともいわれる某歓楽街のあるエリア。
対岸に洋風逢い引き宿、左手にはおとなの銭湯、下見りゃ●●●となかなかの絵面に、散歩早々ハマの魔境の手荒い歓迎を受けた気分。ディープなお花見になりそうだ･･･。

さて、気をとりなおして先へ進みましょう。
川沿いを歩き始めてまもなくすると、おびただしい数の屋台群があらわれた。このへんは日ノ出町と呼ばれるエリア。多種多様なお店が歩道を埋めつくすようにしてびっしりと軒を並べている。やきそばやたこやき、チョコバナナといったスタンダードなものから、フレンチバルなんていうこじゃれた屋台もあった。
イカ焼きの香ばしい焦がし醤油の香りに心惹かれたが、このあと他に食事の予定があったのでがまんする。

にぎやかだった屋台の通りを抜けると、人波も一気に落ち着いてきた。ようやく川の景色を眺めながらのんびり散歩。水上をボートや花見船が頻繁に行き交う。この日はSUPを楽しんでいる人もちらほら。水面からの桜の眺めもまた格別なことだろう。うらやましいが、海より川に落ちる方になぜか断然恐怖を感じる私には万が一のことを考えるととてもできない芸当。見るだけにしておく。

花見船を追いかけながら歩く。
気がついたらすでに区境を越え、南区内に入っておりました。

南区内の川沿いの散歩道には「大岡プロムナード」という名前がつけられているようだ。およそ3.5キロの区間に約500本の桜が植えられているとのこと。

大岡プロムナード区間に入ると橋ごとに桜色のかわいらしい案内版が設けられている。

しばらく静かな通りが続いていたが、弘明寺が近くなると再び屋台群が現れた。日ノ出町側の屋台もそれなりに賑わっていたが、こちらの人出はそれ以上。とても平日とは思えない混雑ぶりだ。周りは住宅街ということもあってか、観光客というよりは地元の住民らしき方々が多い印象。皆、思い思いに屋台グルメに舌鼓を打ち、大盛り上がりの様子だった。

このあと弘明寺の商店街へ到達し、約４キロに渡る大岡川のお花見散歩は終了。ちょっとした散歩にはちょうどよい距離だが、私どもには少し物足りなく、さらにお隣の港南区・上大岡駅まで足を延ばし、この日は総距離約７キロにわたるウォーキングとなった。花見酒はこのあと暖房のきいたお店でゆっくりと（結局花より団子という･･･）。
写真少なめのため今回はこのへんで失礼します。