消灯時間です

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今日のアドリブ 気ままに書きます

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ほぼ東海道を歩く旅④【東戸塚~藤沢】

前回の「川崎ー東戸塚」間の東海道徒歩旅から一週間。再び夫の休日がめぐってきた。
しかしこの日は夕方から予定があるらしい。そういうわけなので、さすがに今日はウォーキングはないだろうと高をくくっていたら
「歩きに行くゾ♪」と夫。
寝込みを急襲された気分である。しかし夕方の予定に間に合うのだろうか?
「だいじょうぶだいじょうぶ♪」
「・・・・・・・」
私の夫をここまで東海道に駆り立てているものはいったい何なのだろう・・・。

旅人:俺様(夫)
同行&記録係:私

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というわけで、2月も終わりに近づいた某日朝。前回のゴール地点である東戸塚へと向かう。ちょっぴり春の気配を感じる朝であった。

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出発前に先ずは夢を買い・・・

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午前10時20分、いよいよ旅のはじまりである。
東戸塚・品濃一里塚付近の環状2号線からスタート。目指すは藤沢!だそうです。

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環状2号線から旧東海道へ。さっそく坂の登場である。
「品濃坂」という坂らしい。昔はこの坂も難所の一つであったようだ。
周りに特に目を引くものはない。日常生活の延長といった感じの道がひたすら続く。

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単調な道が続く上に、目立った道標もなく、本当にこの道で良いのかどうか心細くなってきた頃、旧東海道を示す案内板が現れた。道は間違っていなかったようだ。

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案内板に従い、右手に小さな川を臨みながら、ひたすら住宅街を突き進む。
ここからしばらくは、住宅街の中の散歩コースのような道のりが続く。
天気も良いせいか、明るい雰囲気で気持ちがよい。

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道はやがて、ここ「赤関橋」で国道1号に合流・・・と思ったのも束の間、すぐに旧道にもどるかたちになった。
ちなみにこの旧東海道の道標は戸塚区バージョン。同じ横浜市内でも、区によってさまざま趣向が違うのがおもしろい。

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その後再び旧道を離れ、しばらくは工場や飲食チェーン店が立ち並ぶ現在の東海道を進むかたちになるが、「不動坂」の交差点でまたまた旧道が登場。出たり入ったりとなかなか忙しい。

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車や人が激しく行き交うお隣の1号線とは打って変わって静かな通りに、突如、人目を引くレンガ造りの建物があらわれた。
明治20年代に建てられた、鎌倉ハムさんの倉庫らしい。今もなお現役の倉庫だとか。

ほどなくして、再び川沿いの道に出る。それにしても歩道が細い。
まあでも、あるだけましと思うことにする。

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川沿いの道を離れ、再び国道1号へ。途中、通りの反対側に旧東海道関連のものらしき史跡が現れた。遠目で残念だが「江戸方見附」の跡とのこと。江戸側からの戸塚宿の入口を示す標識のあった場所らしい。戸塚の街ももうすぐのようだ。

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ほどなくして、浮世絵に描かれている吉田大橋の前に出た。
橋の手前に絵の解説版が設置されている。

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現在の橋の様子。欄干にもところどころに広重の浮世絵が施されていた。

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午前11時25分、戸塚駅前に到着する。あまりの不便さにかの吉田茂をもブチ切らせ、「ワンマン道路」建設のきっかけになったという悪名高き「開かずの踏切(戸塚大踏切)」は数年前に閉鎖。現在は「戸塚大踏切デッキ」という名のりっぱな歩道橋に姿を変えている。

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歩道橋の欄干にも旧東海道のデザインプレート。全部は撮りきれなかったが、神奈川宿から箱根宿まで、神奈川県内の宿場町の分が全て網羅されてあった。

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歩道橋を渡り、駅の東口から西口へ。
駅前の喧噪に別れを告げ、再び東海道を突き進む。

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 戸塚駅を離れて5分ぐらいのところに、昔の本陣の跡。
この辺りはまだ駅前の活気の余韻が続いている感じだが、

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さらに10分も進めば、まわりの風景は猛烈に地味に。しかもいつのまにやら坂がはじまっている。

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しかもこの坂がなかなか終わりの見えないかなりのぐだぐだ坂である。「大坂」という坂で、この坂もまた東海道の難所の一つであったとのこと。
時間はもうすぐ正午。飲食店の類もあまり見かけなくなってきたので、入れるうちに入っておこうと、坂の中腹にあったファミレスで昼休憩をとることにした。

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40分ほど昼休憩をとり再び道に戻る。
国道1号(現在の東海道)にも旧道と新道があり、我々が歩いてきた道は旧東海道でもある旧道の方で、この旧道が、先ほどの「大坂」を上り切ったあたりで新道と合流するのだが、と、もう自分でも何を言っているかわからなくなるぐらい東海道はなんだか複雑なのだが、この新道沿いの道のりがまあとにかく退屈なんである。
ときおり旧街道の名残と思しき松並木や、一里塚の跡を示す道標などが顔を出すも、基本的にはただひたすら殺伐とした幹線道路沿いを進むのみ。大型トラックや乗用車が、轟音を立てながらひっきりなしに脇を駆け抜けていく。

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味気なかった通りも、渋滞の名所らしい原宿交差点を越え、影取町というエリアまで来ると、まわりにお店なども増え、だいぶ人間味を取り戻した街並みとなる。少し先に日本橋からの距離を示す道標。48キロか・・・。

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影取町からは再び旧道が登場。ひさびさに旧街道らしい眺めが現れる。
心も洗われるようである。

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道すがら、壁の花のごとくひっそりとコンクリートの壁際に道標が立っていた。
影取池」と書いてある。ここに池があったのだろうか。今となっては、水の気配は一切しないけれど。
ここで国道1号とはしばしお別れ。以降、現在は県道30号という名称になっている旧東海道をすすむかたちになる。

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午後1時40分、藤沢市に入る。沿道に松並木跡の碑。

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広重の浮世絵にも描かれたという見事な藤沢の松並木は、残念ながら昭和30年代に害虫被害により消失してしまったらしいが、その後別な木を植え、改めて並木道として整備したようだ。なかなか素敵な通りだ。新緑の頃に訪れてみたい。

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さて、並木通りを抜けしばらく進むと、いよいよ箱根駅伝でも有名な遊行寺坂である。
これもまた長い坂だが、果敢にも自転車で上ってこられる方も多い。血気盛んな若者たちは基本立ちこぎ。ご婦人たちはみな自転車を降り、手で押しながら上っておられた。

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坂の途中に一里塚と江戸見附。ということは藤沢宿はもうすぐだ。

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遊行寺の入口。残念ながら通りから境内は見渡せない。立ち寄ってみたい思いにも駆られたが、先を急ぐため、この日は入口のみで失礼する。

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程なくして境川付近に到達。赤い橋は「遊行寺橋」。この日は工事が行われていた。

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それにしても藤沢宿は小規模ながらも観光地としてよく整備されている感じで

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街中に案内板や昔の写真などがあふれ、道行く人が旧東海道の歴史に気軽にふれられるようになっている。

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俺様もなんだか楽しそうである。

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午後2時10分。ゴールの藤沢本町駅に到着。約4時間にわたる徒歩旅であった。
そういえば1週間前に痛めた私の右足はいつのまにかすっかり良くなっていた。
この日は14キロ弱歩いたのだが、不思議とあまり疲れなかった。知らず知らずのうちに足腰が鍛えられているのだろうか。なにはともあれ、ウォーキングの後はいつにも増してすこぶるゴハンがおいしいのがうれしくもあり、すこしコワい・・・。

今後はしばらく忙しいらしい俺様。徒歩旅の再開は3月中旬以降になりそうである。

【今回の旅のメモ】
〇ルート:東戸塚(神奈川)~藤沢(神奈川) 
〇実施日:2018年2月下旬(天気:晴 気温13℃)
〇歩行距離:約14.3キロ
〇所用時間:約4時間10分(休憩含む)
〇HP消耗度:★★☆☆☆(もう少し行けそうです級)
〇使ったお金:1,800円/人ぐらい(昼食代+交通費+その他)

〇感じたこと:各所に道案内のサインが多く設置されているため、道に迷う不安もほとんどなく、非常に歩きやすいコースでした。しかし、道の大半が住宅街や幹線道路沿いとなるため、やや単調な行程になるかもしれません。また、いったん市街地を離れてしまうと、飲食店はおろか、コンビニの一件すらもしばらく見かけなくなるエリアに遭遇することもめずらしくなくなってきました。今後は、休憩場所の事前リサーチなどもだんだんに課題になってきそうです。

〇きょうの教訓:「奇襲にご用心」