消灯時間です

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今日のアドリブ 気ままに書きます

わたしの祖母

父方の祖母のことを書こうと思う。

巨人とすもうとクイズ番組が好き。
きれい好きで、三日に一度は、家の裏にある美容院に髪をセットしに出かけた。
生まれた家が蔵元だったらしく、そのせいか、醤油やお酢には並々ならぬこだわりをみせた。

我が家は三世帯家族で、三度の食事の支度は母がやっていたので、祖母が台所に立つことはあまりなかったが、元々、料理は得意だったようで、たまに作る卵焼きは絶品だった。味を再現しようと、母と私でずいぶん研究したこともあったが無理だった。
イカの塩辛や漬物づくりといったものも玄人はだしで、これは嫁である母が味を受け継いだ。

いわゆる霊感の持ち主というか、不思議なところがあり、夢見の悪さで私が事故に遭うのを言い当てたり、キツネに化かされた話をしていたこともあった。もう「日本昔ばなし」の世界である。
「生家に座敷わらしが住んでた」という驚愕のエピソードも持っていて、これには子供時分だった私も興奮し、「どんな顔してんの?かすりの着物着てんの?やっぱおかっぱか?何かコワいことすんのか」などと、ここぞとばかりに質問の砲火を浴びせてみたが、祖母の答えは
「知らね」
の一言で、家族全員でズッコけた。
座敷わらしが居るという部屋の前まで来ると、なぜか決まって足がすくみ、どうしても中には入っていけなかったので、気配はわかるが、姿は見たことがないのだという。
ホントにいたんかいな・・・。

来客の多い家だったが、客あしらいも上手く、決して非社交的というわけではなかったと思うのだが、人が集まるところにはあまり出かけたがらず、毎年この時期に近所の公民館で開催される敬老会にも決して行きたがらなかった。
一度、どうして行きたくないのかたずねてみたら、「だって年寄りしかいないんだもの」と返してきた。このとき祖母は九十歳はとうに超えていたと思う・・・。元々、飄々として、ひょうきんなところのある人だったが、その傾向は晩年に向かうにつれ、なぜかどんどんパワーアップしていった・・・。

そんな祖母も星になって今年でちょうど十年。
こんな文章を書いていたら、ひさびさ祖母に会いたくなった。
今夜はアルバムを引っぱりだして、祖母との思い出を楽しもうと思う。

[今週のお題]「私のおじいちゃん、おばあちゃん」